年初から重たい話題ですが
業界で繰り返される不正を「よくあるよね」「本人の問題」
として金融機関本体の薄い当事者意識、また事務手続きがガチガチにルール化され結果としてお客様に不便を強いている現状に一言。
金融機関職員で不正を防止したいと考えている方へ
まず、不正の種類を2つに分けてください。
①事務方が折衝の無いお客様のお金を横領する。または金融機関のお金を横領する。
②担当者が顔の見えるお客様のお金を横領する。
対策として、①は仕組である程度カバーできます。
問題は②です。
②は担当者である自分を信頼して預けていただくお金を横領するのですから仕組み云々の話ではありません。
会社側は「本人の問題」として、仕組みを強化すると思いますが、それは大きな間違いです!
再発防止策のまちがい
上記②についての再発防止策は、ルールがどんどん厳しくなる方向になると思いますが、それは大きな間違いです。
なぜ、②のような事例が起こるのか?①と分けて考えます。
②は担当者がお客様から直接お金を取るのです。
お客様を人間と思っていません。お金と思っています。
お客様をお金と思う
不正の起こる最大の原因は「お客様の非人間化」です。
それは、担当者本人が横領する場合はもちろんのこと
無理な営業をし、担当者が金融機関に献上するお金も同じなのです。
要するに、自分が使うか、金融機関に献上するか、の違いでしかないのです。
金融機関がお客様を非人間化した時に、当然のように職員もそのように扱う
また、金融機関から記号化された職員は、鏡のようにお客様を記号化し、無理な営業をします。
再発防止策①
人は生きた資本、資産です。
お客様と「一人の人間として接する」
そのためには
金融機関が職員を「一人の人間として接する」
ことではないでしょうか。莫大な経費を使い採用した職員をずるがしこい泥棒に育ててませんか。
再発防止策②
職員向け、超低利融資
金融機関職員は常に自分の身の丈以上のお金に囲まれて仕事をします。
ですので、お金に困った職員にとっては、横領したくなる環境が常にあります。
(困っても横領しようなど思いもつかない職員が大多数です)
金融機関職員も、プライベートでは様々な問題を抱えています。
*交際相手とのトラブル
*配偶者や家族の問題 (借金、ギャンブル、買い物、酒、異性問題など)
*本人の賠償問題や慰謝料問題 (結婚、離婚、養育費など)
他にもいろいろあるかもしれません。
その際に、他に比べてはるかに低い金利で融資を受けれるようにすると良いでしょう。金融機関優遇と批判されようが、お金の海で毎日泳いでいるような環境にいる職員に対しては、お金で困った時の救済措置が必要です。
少なくても、本人の離婚関連の慰謝料や養育費の発生有無について、会社は把握しているはずです。お金に苦労している職員の生活を「大丈夫だろう」と思うのは金融機関という業種としては危険です。
不正防止のまとめ
①職員向け超低利融資
②組織全体が、お客様、職員を人間として扱う
企業は大きくても人と人とが繋がって構成されているものです。
結局、対人関係は鏡だということです。