お盆の時期ですので、振り込め詐欺防止対策「当座貸越防止」編をお伝えいたします。
【結論】
👉総合口座通帳に入っている定期預金や貯蓄預金は、定期預金専用通帳、貯蓄預金専用通帳に移しましょう。
【理由】
👉総合口座通帳には当座貸越(とうざかしこし)機能があり、定期預金や貯蓄預金が担保となって、自動的に融資を受けれる仕組みになっているからです。窓口にいかなくてもキャッシュカードで日数を分けて引き出せます。1日の限度額が50万円の場合、50万円×5日=250万円を1週間で引き出し可能なのです。
【解説】
👉質問です~。皆さんやご家族がお持ちの通帳は「普通預金通帳」ですか?それとも「総合口座通帳」ですか?
金融機関に口座を開設しに行くと、成人しているお客様はほぼ自動的に「総合口座通帳」に誘導されています。
未成年でも「総合口座通帳」の方も時々います(規程上作成できませんが、間違えてしまったのでしょう)
簡潔に解説すると
*普通預金通帳→普通預金口座のみ開設、通帳のページには普通預金口座のみ
*総合口座通帳→普通預金口座開設。定期預金や、貯蓄預金の口座が残高がゼロでも同時に開設されている。
普通預金口座は両方開設されているのですが、通帳の機能に違いがあるということですね。
普通預金口座に定期預金や貯蓄預金がセットされているのが、総合口座通帳ですが、普通預金の残高が足りなくなると、定期預金や貯蓄預金を担保にして普通預金をマイナスに出来る機能が備わっているのです。(そのため未成年は開設できないことになっています。)
👉当座貸越の限度額は各銀行によって違いがあります。確認しておきましょう。
*多くの金融機関は残高の90% 500万円まで
*ゆうちょ銀行は残高の90% 300万円まで
*ネット銀行では残高の90% 200万円まで
など様々です。
【実際の様子】
例:限度額500万円
総合口座通帳の残高が以下の場合
・普通預金50万円
・定期預金500万円
普通預金のキャッシュカードを利用し、普通預金の残高50万円+貸越450万円(残高の90%まで)=500万円 引き出し可能。
【まとめ】
ご自分がしっかりされていても、キャッシュカードが盗難に会う場合もあります。
総合口座は一般的に光熱費等の引き落としに利用されていることが多く、「ついうっかり残高不足」を補うために貸越は便利です。
総合口座に入れる定期預金の金額は、1月の引き落とし金額のうっかりを補えるくらいの比較的小さい金額にすることをおススメします。
定期預金は定期預金通帳へ(証書も管理が大変かと思います)移し替えておきましょう。
【小ネタ】
基本的に定期預金を引き出すにはご本人の来店が必要です。
ご自分が入院するなど、窓口に行けない時に備えて取引銀行に対し「自分が入院した時に家族が支払いに来ても大丈夫な方法はあるか?」お聞きになっておくと良いでしょう。
この辺りのサービスも銀行によって違いがありますが、ご家族が本人の「委任状」を持参するなどの対応をしてくれるところも多いです。
また、貸金庫を活用し、本人以外が開けることが出来るようにしておくのも良いでしょう。
👉くれぐれもタンス預金はなさいませんように・・・。
コロナ禍のお盆はご不便なことも多いと思いますが、どうぞご自愛くださいませm(__)m