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アドバイザー(FP、IFA) 金融行政

iDeCo(個人型確定拠出年金)の節税推しに注意!

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単刀直入に書きますと、iDeCoもつみたてNISAも節税目的で加入しないほうがいいです。

理由を簡潔に書きます。

*つみたてNISA
 つみたて期間の20年に到達した時に、今回のコロナショックのような出来事やリーマンショックのような出来事があった場合、資産は一時的にマイナスの可能性があります。そのような時、アドバイザーとしては「継続保有」を案内する可能性が高いです。
となると、非課税の枠を超えた保有となり、資産は課税となります。

*iDeCo(個人型確定拠出年金)
 現在の所得控除、退職金控除が使用できる前提の税制優遇です。
あなたが受け取るのは、3年後ですか?でしたら、変わらない可能性が高いかもしれません。でも正直100%大丈夫とは書けません。
あなたが受け取るのは、10年後?20年後?30年後?だとしたら税制など、まったくわかりません。将来変わらないことを厚労省が約束してくれればいいのですが、そうではありませんよね。

このブログをお読みになって、がっかりしないでください。

私自身の老後の資産形成手段としてiDeCoやつみたてNISAは有効な手段ですし重要です。是非加入を検討していただきたいのは間違いありません。

間違っていけないのは、「目的」です。

節税が目的ではなく、老後の資産形成が「目的」です。

iDeCoやNISAが導入される以前から投資をしている私にとって、節税は「ラッキーなおまけ」でしかありません。

皆様も是非、節税は「あったらラッキー」という感覚でいてみてはいかがでしょう?

ちょっと脱線しますが、心が傷つく時や怒りや悲しみの感情が生まれる理由は「期待を裏切られた時」だと思うのです。

国や制度に期待するのは私自身は不安でしかありません。

大きな組織を動かす力も術も時間もない。

自助努力で老後の資産形成をすることが肝要です。

節税があってもなくても。です。

富裕層でない私たちこそ、老後の資産形成が必要です。

厚生労働省のパンフレットは改定すべきです。

コンサルティングをする立場から申し上げて、不確定な節税推しのコンサルなどありえませんので。

-アドバイザー(FP、IFA), 金融行政


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